とよなか市民環境会議

団体概要

生活協同組合コープこうべは、1921年に神戸で誕生。「愛と協同」をスローガンに、店舗・宅配事業・環境・福祉・平和活動などを組合員とともに推進しています。2011年に、豊中市に本部を置く大阪北生活協同組合と合併し、現在はコープこうべ大阪北地区本部が豊中市をはじめとした大阪府北摂部の13市区町を担当しています。 　組合員は、コープこうべ全体で約170万人、豊中市内で約17万9千人おり、店舗数はコープこうべ全体で147店舗、豊中市内で7店舗（うち4店舗はコープミニ）があります。 　2016年度には、とよなか市民環境会議が主催する「第10回とよなかエコ市民賞」を受賞されるなど、多様な環境活動を推進しています。

エシカル消費やSDGsの取組み

コープこうべでは、プライベートブランドの商品の販売を通して、エシカル消費やSDGsの推進を行っています。具体的には、フィリピンの農園でバナナの生産を通して現地の雇用を創出したり、アンゴラの学校支援のためにトイレットペーパーの販売に応じてユニセフへ寄付したり、コープヌードル（カップ麺）の売り上げに応じてカンボジアの学校給食を支援しています。その他にも、地産地消として兵庫県産の農作物を積極的に取り扱うことや、メロンパンの売り上げに応じて東日本大震災の被災地支援などを行っています。店舗までのアクセスが難しいエリアはトラックで移動販売をしており、豊中市内の一部のエリアでも運行されています。また、島本町地域では店舗へのアクセスが困難な地域の住民を送迎する「買いもん行こカー」の運行も始まりました。 こうした取組みは、冊子にまとめられ、学校や家庭での環境学習などで利用できるようになっているほか、コープこうべのホームページでもさまざまな取組みが紹介されています。
参考：生活協同組合コープこうべ
ホームページ https://www.kobe.coop.or.jp/
生活協同組合コープこうべホームページ　環境の取り組み https://eco.coop-kobe.net/

大阪北地区本部の環境活動

コープこうべの環境活動は、店舗などを中心に全体で実施している内容と、地区本部ごとに実施する取組みに大別されます。 　大阪北地区本部も含めた全エリア共通の内容では、店舗で冷蔵冷凍ケースや照明を省エネタイプに切り替えることによるCO2削減、省エネルギーの取組み、レジ袋削減のためのマイバッグ持参運動、牛乳パック・ペットボトルなどの回収・リサイクルなどを行っています。 大阪北地区本部の代表的な取組みは、「みんなの牧里プロジェクト」です。大阪府、豊能町、牧農空間活性化協議会（牧地区の住民で構成する組織）と四者で連携し、2015年から豊能町牧地区で行っているものです。参加を希望する組合員が週末などに現地へ行き、現地の方の指導を受けながら、放置された畑を開墾して野菜の育成や里山の手入れなどを行います。都市部に住む組合員にとっては「食」や「環境」の体験となり、豊能町にとっては手つかずとなった畑や里山の利用につなげることができています。

その他、豊中市内にある7店舗すべてが環境に優しいお店「豊中エコショップ」に認定され、2021年3月にはすべての店舗が「優良エコショップ」となりました。また、桜塚店と東豊中店では家庭で余っている賞味・消費期限内の食品を回収するフードドライブを常設し、回収した食品は豊中市社会福祉協議会を通じて生活困窮者支援や子ども食堂などで活用されています。また、とよなか市民環境会議が共催し、NPO法人とよなか市民環境会議アジェンダ21が主催する「とよなか市民環境展」にも毎年出展するなど、地域での普及活動にも積極的に取り組んでいます。

伝えたい想い

大阪北地区本部で地域連携スタッフとして勤務する渋谷昭宏さんにお話をうかがいました。 　「大阪北生協は“大阪”とついていて、大阪府、特に豊中市では以前からなじみがありました。現在は、合併してコープこうべに名称を統一したことや、他の生協さんも広く活動されている現状です。商品の供給だけでなく、環境や福祉に取り組み、SDGsやエシカル消費につながることをコープこうべでは以前から地道に取り組んできたことをもっと知ってもらいたい。」 　最近では、SDGsやエシカル消費などへの理解が広まりつつありますが、コープこうべは早くからそれを実践してこられました。とよなか市民環境会議では、「とよなかエコ市民賞」の表彰式等を通して、コープこうべの活動を紹介いただく機会がありましたが、あらためてお話をうかがい、多様な取組みを実践されていることがよくわかりました。