鉄道事業からつなぐ「環境づくり」と「人づくり」 北大阪急行電鉄(株)

鉄道事業からつなぐ「環境づくり」と「人づくり」

北大阪急行電鉄(株)

2021.03.31

団体概要

1970年に営業を開始し、2020年で開業50周年を迎えた北大阪急行電鉄(株)。大阪万博の開催にあわせて鉄道建設が行われ、現在は江坂駅と千里中央駅を結ぶ鉄道路線を運営しています。Osaka Metro御堂筋線との相互乗り入れにより、千里ニュータウンと大阪市内を直結し、年間約6,000万人を輸送。さらに、2023年度を目標に箕面へ延伸し、新たに2駅が新設される予定です。  従業員数は151人(2020年3月末現在)で、鉄道事業だけでなく不動産事業なども手がけています。阪急阪神ホールディングス(株)のグループ会社として、「阪急阪神 未来のゆめ・まちプロジェクト」に参加し、「未来にわたり住みたいまち」をめざした社会貢献活動を行っています。2019年度には、とよなか市民環境会議が主催する「第13回とよなかエコ市民賞」を受賞しています

環境の取組み

同社の環境活動は、「環境づくり」(ハード面:車両・駅など)と「人づくり」(ソフト面:普及啓発など)で構成されています。 「環境づくり」(ハード面)として、代表されるのが省エネ車両の導入です。車両のブレーキをかけるとモーターで電気を発電し、その電気を使って他の電車が加速する際に使用することや、最新のインバータを導入することで従来の車両よりも25%以上の省エネを達成しています。また、列車内の照明をLED化することで、さらに消費電力を抑制しています。  各駅では、ホームのベンチをリサイクル素材のものへ変更し、トイレのトイレットペーパーを乗車券の廃券をリサイクルしたものを使用、さらにごみをリサイクルしやすい分別収集タイプのごみ箱を設置しています。

「人づくり」(ソフト面)は、社員や利用者、沿線住民などを対象としたものがあります。社員を対象として、月ごとの環境目標を設定・周知・実施や、社員対象の環境標語の募集・表彰、環境保全に取り組む施設見学、社内誌での周知などです。環境目標の実施について、最近では社員が自宅でできる取組みなども盛り込んでいるそうです。  また、利用者や沿線住民を対象として、桃山台車庫で「北急ふれあいフェスティバル」や「阪急阪神ゆめ・まちチャレンジ隊」の開催、職業体験学習(沿線中学生)の受け入れ、転勤族カフェ(沿線住民の情報交換会)などを開催されています。  北急ふれあいフェスティバルでは、環境ブースを展開し、NPO法人とよなか市民環境会議アジェンダ21の竹炭プロジェクトや、大阪大学環境サークルGECSとコラボした企画を実施されています。

こうした取組みは、会社内に環境委員会を設置し、環境委員会が中心となって実施されています。環境委員会は、各部署を横断した組織で、3か月に1回、省エネルギー、省資源・リサイクル、騒音・振動、環境マネジメントシステム、環境保全意識の向上などをテーマに開催しています。また、同社のホームページ内でも「環境保全への取り組み」として、わかりやすく紹介されているのが特徴です。
参考:北大阪急行電鉄(株)ホームページ
https://www.kita-kyu.co.jp/
北大阪急行電鉄(株)ホームページ 環境保全への取り組み
https://www.kita-kyu.co.jp/company/attempt/environment/

伝えたい想い

同社で環境委員会を担当する総務部の野田さんから、「子どもたちに引き継ぐ未来のために環境保全は人類の使命だと思います。一人ひとりの力は小さくてもその意識を持って取り組むことが大切です。我々の手で地球の環境を守りましょう」という熱いメッセージをいただきました。  線路がどこまでも進んでいくように、子どもたちの進んでいく未来に向けて、同社の「環境づくり」と「人づくり」はこれからも続いていきます。

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